仏事のあれこれ

お位牌について
お位牌

2017.08.21

お位牌とは

お位牌とは、亡くなった人の戒名や死亡年月日を記した故人の象徴といえます。
お位牌は古くは中国で用いられ、今日に伝えられてきました。祖先を祀るため、金属の板に戒名を綴って祭壇に安置していました。
儒教ではそれを位板と呼んでいたようです。これには亡くなった人の官位や声明を記していました。こののち、宋の時代になって仏教でも用いられるようになったとされています。
今日では、故人の霊を供養し、弔うために、表面に戒名、裏面に俗名、没日、享年などを記してお祀りされています。
なお、お位牌の戒名は宗派ごとに異なります。

お位牌の種類

本位牌には黒塗り・金箔押し・黒壇・紫壇材などの種類があります。また、ご先祖が多くなった場合には、回り出しお位牌といって、薄い札板を数枚差し込むことのできるお位牌もあります。

法名軸・過去帳

真宗各派では、お位牌は用いず、法名軸(お寺様よりいただいた法名を前もって表装した掛軸)を、お仏壇内の側面にかけてお祀りします。過去帳は、累代のご先祖様の法名を記入して、命日ごとに階調子それぞれのご先祖を供養するためのものです。

お位牌はご先祖のものに倣います

新しくお位牌を作るときは、仏壇の様式や大きさに合わせます。ご先祖のお位牌があるときは、大きさ、形を参考にしましょう。

忌明け法要(満中陰法要)には白木位牌から本位牌に変えます

まず、僧侶に白木のお位牌から精を抜いてもらいます。(撥遺法といいます)次に本位牌に精を入れます。(点眼法といいます)この点眼法要により、故人の霊が本位牌に宿るといわれています。

お位牌は分家にも置く場合があります

本家のほか、分家にもお位牌を置き、それぞれの家庭で供養することもあります。