仏事のあれこれ

形見分けについて
供養

遺品の整理を始める時期

形見分けを行う時期に特に決まりはありませんが、葬儀が終わり、事務的な手続きが落ち着いたあたりで始めるとよいでしょう。
故人の衣類・愛用品などを整理し、保存するのものと焼却するものに分けましょう。

故人の職場での遺品整理

故人が在職中だった場合には、職場になるべく早い時期に整理に出かけましょう。
書類やバッジ、鍵、社会保険証、厚生年金手帳、身分証明証、使用していたデスク・ロッカーの鍵などを持参し、会社へお返ししましょう。
会社にある故人の持ち物は、社員の方に私物であることを確認していただいてから持ち帰りましょう。

各種手続きの確認を忘れずに

給与、退職金、社内貯金、持株、団体生命保険の有無を確認します。
社会保険の埋葬料、厚生年金の遺族年金を請求する手続きを会社に依頼します。年末調整のために、保険控除料や医療費控除の資料を届けましょう。所得税の還付がある場合のために、受取人の振込口座を知らせておきましょう。

不要になったものは、なるべく焼却します

故人の身の回りの生活用品や装身具など、不要になったものは家族の手で焼却します。

家具等はまとめて処理を

不要となった故人のふとん、タンス、ベッドなどの不用品は大型ごみの日にだすか、または専門業者に依頼して処理してもらいます。ただし公営の処理場へ持ち込むときは、事前に電話で場所、持ち込み時間、料金などを確認しておきましょう。場所によっては、申請手続きが必要な場合もありますのでご注意ください。

故人の住所録やメモ帳は残しておきましょう

故人の使用していた住所録や手紙類はしばらくの間は保存しておくとよいでしょう。
日記、メモ帳にも大事な事柄が書かれている場合がありますので、一年間くらいは残しておきましょう。

帳簿などの記録書類は七年間保管

亡くなられた方が事業を営んでいた場合、税務関係の書類や帳簿、領収証などは、しっかり整理して保管し、いつ必要になってもいいように、七年間は保存しておきましょう。

親しい人に形見分けします

故人が大切にしていたり、愛用していたものを形見分けします。形見分けする品物としては、衣類・装身具・筆記具・書籍・腕時計などが多いようです。
形見分けは故人の遺言のない場合、遺族の判断にゆだねられるものです。どうしてもしなければいけないものではありません。する場合も、ごく親しい人に限ります。
たとえ生前故人と約束していても、近親者や知人が要求するものではありません。
また、故人がいかに大切にしていたものであっても、壊れていたりして、贈られた方が迷惑する場合もあるようです。

形見分けの品には包装しません

形見分けは身内で行いますから、包装や水引などは必要ありません。
そのまま贈るのは失礼かと思われる場合は、白紙などに包む程度にしましょう。

形見の品をひと工夫

故人の使用していた着物や帯を再利用して、バッグや和装小物などを作るのはよい考えでしょう。例えば帯などから仏事に欠かせない数珠入れなどを作って形見分けすれば、故人の形見の品としても最適です。